リアフォグランプの不調


ある日突然、警告音と共にセンターディスプレイに出た「左リアフォグライト異常」の警告。


    ご丁寧にメーターパネルの真ん中ディスプレイにも出てきました。「あれれ」と思っていると不思議なことに、翌日には消えたのですが、その次の日にはまた出て、そのうちに消えなくなってしまいました。リアフォグスイッチを押してみると確かに付かないので単なる球切れだと思うのですが、ディーラーに持っていくのも面倒ですし(高い料金を取られますし)、数百円で治るはずなので、とりあえず自分で直してみることにしました。



    ここがリアフォグランプがある場所。そもそもリアフォグなんて、日本で使用してもむしろ後続車に迷惑をかけるだけなので、自分は絶対に使わないのですが、でも切れているとなると、毎回毎回警告音が鳴り、警告が画面を占領するのは困ったものです。切れているならば早速交換を、と思ったのですが、このランプバルブへのアクセス方法が分からないのです。どこにもはずせそうなネジが見当たりません。仕方なく「X5 リアフォグ 修理」とGoogle先生で検索しても、全然ヒットしません。それらしいブログなども見つかりません。皆さん、きっとディーラーに行って修理をされているのかもしれませんが、それでは困ります。「どうしよう・・・」と思ったとき・・・。


    そういえば、この車はアメリカ製だったことを思い出しました。ということはアメリカあたりのブログを探せばいい!と思いつき、言語を切り替え早速検索。その結果、出るわ出るわ、X5のメンテナンス情報やメンテナンスブログ、修理動画が大ヒット!。解説動画を見ながら「eBayなら部品はこんなに安いんだ。アメリカはいいな」なんてどうでもいいことに感動しつつ、分解の方法をばっちり理解しました。


    結論から言うと、リアのコンビランプ部へのアクセスは、バックドアの内側、室内灯部分を開けることから始まるとのこと。そこをマイナスドライバーでそっとあけると、リアのコンビランプ裏側に手が届きました。ただし、バックドアの室内側の作業なので、バッテリーを切断しない限り、室内灯がつきっきりでした。


    バックドアの室内灯ランプをはずすとリアコンビランプの裏側に手が届きます。目指すリアフォグのバルブは写真真ん中右の白いつまみのようなもの。BMWの標準的なバルブソケットなので、BMWを少しでもいじっている人にはお約束の部品です。


    ランプのバルブをとりだしたところ。赤く見えるのはコンビランプ自身の赤い色が透けているだけ。



    これが取り出したリアフォグバルブ。目視しても切れていません。念のためテスターで測っても断線はなし。どうやら単なる接触不良のようです。



    バルブを支えるソケットは、物理的にバルブを固定するだけでなく電球の端子とボディ側の電極を結ぶ機能も兼ねています。接触不良の原因はおそらくこの金属片の角度が悪いと考えドライバーで微調整。結果見事に警告は消え、リアフォグランプも点灯しました。費用0円、所要15分の簡単修理でした。

リアフォグランプの不調

多くの輸入車愛好家が感じるへの不満の一つが「電気系統の弱さ」だと思います。日本車に比べて一つ一つの部品の品質、電装品の品質がどうしても低いのです。それはドイツ御三家と呼ばれるメルセデスやBMWにおいても同じ。とてもウン千万円の車とは思えない品質でかなりの頻度で故障します。しかも正常な部品でも経年変化などの劣化速度は日本車ではありえないほどあっという間に劣化して行きます。さらにそこに印象を悪くしているのが「警告システム」。ちょっとしたことでも警告ポンポン発し、しかもそれが消えないことが良くあり、またまた評判を下げている一因の一つ、と考えます。しかし、文句を言っても始まらないので、その対処法と楽しむスタンスが輸入車と付き合うヒントかもしれません。ちなみにドイツ車はそのままでは治りませんが、ラテン系の車は“自然治癒“することも多いと聞きます。まるで生きているようなアバウトさも、また輸入車の魅力の一つに感じてしまいます。